2014-07-20

the album of the day - Jennifer Hartswick

「Trey Anastasio のバンドにスゴい女の子がいる」とDave Matthewsが興奮気味に話しかけてきた。「聞いたか? ものスゴく歌がうまい」というのだ。2000年の春ぐらいのことだった。
当時のTrey のソロ・プロジェクトthe Sexted はTAB に3人のホーン・セクションを加えたもので、その後、the Undected、the  Octed、the Dected へと発展していく。ホーン・セクションでトランペットを担当しているのが Jennifer Hartswick 。Daveがいう女性シンガー。ホーン・セクション全員がヴォーカルをとり、彼女がそのリード・ヴォーカリストなのだ。そして、ときにはTrey と一緒に巨体を揺さぶりながらステップを踏み、また大声でシャウトする(そのあまりの声量で一瞬バンドの音が消えてしまったことがあった)。そんなJennifer のリーダー・アルバムがこの『TRUE』。2007年の作品。全曲、静寂のなかにあるようなジャズ・ボーカル・アルバム。喧騒でプログレッシュヴ・ロックの影響が濃いTrey のバンドとは対照的にある。彼女はこういう音楽をやりたかったのかぁ、と思わせる。静かに、静かに、耳の奥底まで浸透していく。シャウトすることもなく、これ見よがしに(よくいる女性ヴォーカリストのように)声量たっぷり、という歌唱法ではない。1音、1音、ゆっくりと大切にうたっているように感じる。

01 Gentle Rain
02 With Every Breath I Take
03 That' All
04 You Own Me
05 Love Man
06 The Nearness of You
07 Nature Boy
08 When I Fall in Love

Jennifer Hartswick : vocals, trumpet / Joe Davidian : piano / Nicholas Cassarino : guitar / John Rivers : bass / Geza Carr : drums / Andrew Breskin : tenor sax

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